からすのくろいほし - 作者のことば

 私は、絵本がとても好きです。
 ページいっぱいに詰めこまれた、たくさんのかたちと色、ユニークな登場人物、そして、柔らかく、心地よいリズムで流れることばの束を眺めている時、とてもわくわくして、幸せな気持ちになります。
 そんな素敵な「絵本」という作品を、いつか自分自身で作り、誰かに 見てもらえたら...と夢を描いていたところに、このような貴重な機会に巡り会うことができ、喜びと、感謝の気持ちでいっぱいです。
 この作品を描くにあたり、アイヌに関する文献や、書籍を探していくなかで、アイヌのさまざまな神謡や、昔話を読み、たくさんの個性豊かな神様たちに出会いました。
 自然や動植物など、私たちの身の回りにあるものすべてがカムイ(神様)であるという思想のもと、 伝承されてきたそれらのお話からは、自然を敬い、自然と共に生きてきたアイヌの人々の、独特の価値観や文化が感じられました。
 この絵本が、子どもたちにとって、アイヌの奥深い世界を知るきっかけのひとつになってくれることを、心から願っています。
 最後になりますが、絵本の作成にあたって、お忙しいなか、絵本の作成にあたって、お忙しいなか、時間を割いてご指導・ご協力くださった方々に、深く感謝を申し上げます。ありがとうございました。

平成27年度「幼児向け絵本」原作募集について

 この事業は、アイヌの伝統などを内容とした幼児向け絵本の原作を募集し、優れた作品を表彰するとともに、アイヌの歴史や文化について知識の普及啓発を図ることを目的に行われております。平成27年度の「幼児向け絵本」原作募集は、平成27年6月から9月まで行い、11作品の応募がありました。応募いただいた作品は6名の選考委員により厳正に審査され、最優秀賞1作品、入選1作品、奨励賞3作品が選出されました。
 最優秀賞に選ばれました原作を補作し、平成27年度の幼児向け絵本『からすのくろいほし』が完成しました。

受賞作品

最優秀賞 からすのくろいほし 山形県 梅津 悠衣
入選 ニンニンケッポのむこえらび 神奈川県 剣持 晶子
奨励賞 で背負って 北海道 椎谷 朋郁
  コロポックルのニポポ 北海道 多羽田 勝
  コロポックンクル ウチャシクマ 千葉県 安田 京巳

選考委員(50音順・敬称略)

阿部 一司
(公益社団法人北海道アイヌ協会副理事長)
加藤 貴子
(札幌市立きくすいもとまち幼稚園園長)
磯部 恵津子
(白糠アイヌ文化保存会会長)
杉浦 篤子
(藤女子大学人間生活学部保育学科教授)
乾 芳宏
(前・余市水産博物館館長)
八幡 巴絵
(一般財団法人アイヌ民族博物館学芸員)