みんなで オマオマ オマオマ - 作者のことば

 このお話は、民族の違いがあっても誕生に関することは普遍的な共通のテーマであるのではと考え、アイヌの知識がなくても楽しく読んでもらえるものに仕上げました。出産や親子・家族の絆など私たちがなじみのあることを通じてアイヌの文化や伝統の一部に触れ、親しみや興味を持つきっかけになればと思います。  「赤ちゃんというのは人間の中で神様に一番近い存在」という表現やたくさんのアイヌの知恵は、現代の私たちにも大切なヒント・メッセージになると感じています。いろいろな地方のアイヌの生活や生き方に敬意を持って大切に表現させてもらいました。感謝をこめて、イヤイライケレ。

 この絵本を描くことが決まったとき、私はアイヌ文化のことをほとんど知りませんでした。でも、少しずつ知っていくにつれて、どこか遠いところのお話の世界のように感じていたアイヌの世界にも、今に生きる私たちと同じような思いや行動がたくさんあることがわかりました。
 家族のあたたかさ、赤ちゃんを大切にお迎えするという気持ちは今も昔も同じだったはず。私の絵でそういうところが伝わったら、とっても嬉しいです。あとは、いろいろな神様が出てくるので、それぞれの表情やリズムも楽しんでもらえたらいいなあと思います。

平成26年度「幼児向け絵本」原作募集について

 平成26年度の「幼児向け絵本」原作募集は、平成26年6月から9月まで行われ、短い期間ながら26作品が寄せられました。応募いただいた作品は6名の選考委員の皆様に厳正に審査していただき、その結果、最優秀賞1作品、入選2作品、奨励賞3作品が選出されました。  最優秀賞に選ばれました原作を補作して、平成26年度の幼児向け絵本『みんなで オマオマ オマオマ』ができあがりました。

受賞作品

最優秀賞 みんなで オマオマ オマオマ 栃木県 文:わかぞの はるみ
絵:まつお みか
入選 フンベ・サパ 兵庫県 貝瀬 美穂
  白鳥の子孫 東京都 廣田 晴彦
奨励賞 アットゥ ~きのかわでつくるふく~ 京都府 文:立原 厚子
絵:上仲 竜太
  イタ作りのはなし 札幌市 椎谷 朋郁
  パナンペ・ペナンペとくじら 札幌市 絵:原内 覚
文:原内 理恵
  安藤 百合子
  千田 幸子
  千葉 生美
  石部 真貴子

選考委員(50音順・敬称略)

阿部 一司
(公益社団法人北海道アイヌ協会副理事長)
杉浦 篤子
(藤女子大学人間生活学部保育学科教授)
磯部 恵津子
(白糠アイヌ文化保存会会長)
田村 雅史
(北海道立アイヌ民族文化研究センター研究職員)
加藤 貴子
(札幌市立きくすいもとまち幼稚園長)
八幡 巴絵
(一般財団法人アイヌ民族博物館学芸員)