シマフクロウのかみさまがうたったはなし

おはなし の かいせつ

 「アイヌ神謡集(しんようしゅう)」を はじめて読んだとき、その言葉の不思議な響きにすっかり心をうばわれました。狐の謡の「トワトワト」、蛙の謡の「トー ロロ ハンロク ハンロク」など、サケヘと呼ばれる繰り返しが魅力的です。

 また、絵本を作るにあたってアイヌ文化を調べるうちに、服に道具に 施されている、様々な文様の美しさにも惹かれていきました。

 この絵本の原典は「梟の神が自ら歌った謡 " コンクワ"」というもので、たくさんのお話の中からこれを選んだのは、大好きな鳥がたくさん出てくるからです。いろんな鳥が つぎつぎ登場しますが、私も北海道を訪れた時、本州では見ることができない野鳥に たくさん出会いました。

 そんな嬉しい思い出や、アイヌ文様に ときめいた気持ち、知らない文化と触れ合えた喜びを込めて、この絵本を描きました。

 昔々から伝わるお話には、長い時を乗り越えてきた、不思議な力強さを感じます。この絵本の元になったお話も、文字ではなく声によって、長い間 語られてきたもの。ぜひぜひ皆さんも声に乗せて、それぞれの物語を語ってみていただけたらと、思っております。

アイヌ民族博物館解説ボランティア 中村齋先生をはじめ、多くの方々にご協力いただきました事 心から感謝申し上げます。

平成25年度「幼児向け絵本」原作募集について

平成25 年度の「幼児向け絵本」原作募集は、平成25 年6 月から9 月まで行われ、短い期間ながら21 作品 が寄せられました。応募いただいた作品は6 名の選考委員の皆様に厳正に審査していただき、その結果、下 記のとおり賞が選出されました。最優秀賞に選ばれました原作を補作して、平成25 年度の幼児向け絵本「シ マフクロウのかみさまがうたったはなし」ができあがりました。

受賞作品

最優秀賞 シマフクロウのかみさまがうたったはなし 大阪府 まつした ゆうり
入  選 木とすもうをとったはなし 北海道 大橋 紀子
  このみレストラン 北海道 堀木 恭子
奨 励 賞 アイヌのひとたちのくらし 北海道 手代木 惇
  コタンにおいで 京都府 間中 美有紀
  コタンコロカムイ 宮城県 平間 英輝
  きつねどののいちにち 北海道 柘植 真知子
  アイヌのもようのせかい 神奈川県 野口 雅未
  かみさまのおっぱい 徳島県 青山愛・田原佳奈
  ツプトン ツプトン 河東郡 根本 静香

選考委員(50音順・敬称略)

阿部 一司
(社団法人北海道アイヌ協会副理事長)
霜村 紀子
(函館市中央図書館主査)
村木 美幸
(一般財団法人アイヌ民族博物館専務理事)
加藤 貴子
(札幌市立きくすいもとまち幼稚園長)
内田 祐一
(帯広市百年記念館副館長)
柴村 紀代
(藤女子大学人間生活学部保育学科教授)