しっぽ沼 - おはなしのかいせつ

イトウ、アメマスについて

この絵本には、イトウが登場します。
イトウ、アメマスが登場するアイヌの昔話は、各地に伝承されています。
北海道の各湖には大きなイトウやアメマスが棲(す)んでいるという伝説があります。
北海道阿寒地方では、カムイト(摩周湖)に大魚のいとうが住んでいて、動物たちを一口に飲み、
アイヌも魚とりに行くと飲まれてしまって、村長が大魚を討ち取ろうとする話があります。
アイヌにとってイトウはたべものとしても身近で、季節を問わず川にいる魚として、さまざまな方法でとっていました。
皮は冬の履物として使われました。

村長について

むかし、アイヌの村にはそれぞれ「コタンコロクル」という、村おさがいました。
コタンコロクルは、外交、行政、司法といった村の運営の際に長老たちを集めて、話し合いをしてそのまとめをしていくことが職務であったとされています。
しかし一番大切だったのは、神を祭ることであり、コタンで行われる重要な祭りを司祭することでした。
そのため、コタンの皆から尊敬される人物でなくてはならなかったのです。
多くの場合、コタンコロクルは、その家に世襲(代々受け継ぐ)されたそうです。

参考文献

・アイヌ民族博物館監修『アイヌ文化の基礎知識』(1993)
・アイヌ文化保存対策協議会編『アイヌ民族誌』(1970)